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■Vol.11 写真アップしました。スライドショーでお楽しみいただけます。>>コチラ

  撮影は松井正紀


■Vol.11出演者紹介 2010/6/12-13開催 と 店主回顧録

川上さとみトリオ

初日の紅一点、川上さとみの奏でる音色は、客席から唸り声が上がるほど研ぎ澄まされていた。

彼女の世界は不思議な魅力がある。

一曲一曲の構成もさることながら、その「静」と「動」、ピアニシモからフォルティシモまでのダイナミズムが生み出すうねりには、ワンステージ全体の起承転結があり、バックメンバーとの合体によって、ひとつの大きな流れとして終焉を迎える。

アンコールではオーディエンスの飛び入り参加というハプニングの中、会場全員が手拍子。

その、お茶目なさとみのエンターテイメントぶりもなかなかの見ものであった。


6月13日(日)

近藤和彦カルテット

最終日を飾る、近藤和彦スペシャルグループのステージは筆舌に尽くしがたい。

メンバー全員が自己のグループをもつリーダーズバンド。そのグループ全体のクォリティーが高水準なのは当然だが、その質と表現力の物凄さにすっかり打ちのめされた。

近藤の優しく思いやりのある音は、メンバー全員の心を豊かにする魔力がある。リード奏者としてのカリスマ性は充分持ち備えているのだが、自己中心的臭いがない、恐らく彼の人間性だろう。その心の広さと懐の深さが会場全体を包み込み、オーディエンス全員がゆったりとした気持ちに浸るのだ。

バックのリズム陣も少しも怯まず、それぞれの豊かな個性を上手く出しつつ、近藤のサポートにきっちり徹していたように思う。近年なかなか聴くことの出来ない見事な好演奏であった。



■フラメンコギターデュオ 池川兄弟+ゲストバイレ 松野麻希

本場スペインの情熱、そのままに、兄トシ、弟ヒロによる新進気鋭の兄弟フラメンコギターデュオ。

ラテン歌手である父親の影響で幼少の頃よりフラメンコギターを弾いてきた兄弟は、「情熱・元気・感動」をテーマに数多くのライブハウスやイベントなどで活動中。

フラメンコギター2台によるド派手で情熱的なパフォーマンスと、数多くの受賞経験を持つ本格的なフラメンコギターのテクニック、そしてノリのいいトークで世代を問わずファンが急上昇中。

オリジナル曲から、ジャズやポップス、クラシック、ラテン、日本歌曲、スタンダードナンバーのフラメンコアレンジなど幅広いレパートリーを持っており、幼少の頃から共に弾いてきた兄弟だからこそのスーパー・コンビネーションで、激しさと切なさを自在に弾きこなす。

また、フラメンコダンサーとのユニットも好評で、視覚・聴覚など五感をフルに使って楽しめるフラメンコ・エキサイティング・ステージは必見。

※ゲスト 松野 麻希(バイラオーラ=踊り手)

広島県出身、14歳のときにフラメンコを始め、斉藤悦子、柴田元子、今枝友加などに師事。
2度のスペイン短期留学を経験し、現在は都内や地方でのタブラオ出演、また教授活動を行う。
また昨年は、大正琴とフラメンコのコラボレーションに挑戦するなど、新たな表現も模索している。

■The Notes of Kenbridge
菅原さおり(vo)麻田キョウヤ(vo)本田育代(vo)斎藤美香(key)

2008年、「レ・ミゼラブル」や「スウィーニー・トッド」など、ミュージカル舞台の最前線で活躍する、菅原さおり、麻田キョウヤ、本田育代で結成されたボーカルユニット。

クオリティーの高い歌とコーラスでミュージカルナンバーの素晴らしさをリラックスした雰囲気の中、もっと身近に感じて欲しい!・・・と結成された。

ミュージカルの舞台から飛び出し精力的にライブ活動中。

楽しく広がる歌声のハーモニーに心は羽を与えてくれ、切なく歌う響きはステージの登場人物の思いとリンクする。

ウォームアップのストレッチをしながら発声を繰り返し、歌う体を作りあげ放つ声は、歌うことの素晴らしさと嬉しさに満ちている。

ユニット名の由来は、「レ・ミゼラブル」「シー・ラブズ・ミー」など多くの舞台で音楽指導、3人との親交も厚い船橋研二氏の名前をもじってつけられた。

そんな仲良し3人組の、知らないようで・知っているミュージカルソングの世界へどうぞおいで下さい!!

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KovaGardenでのフラメンコのライブ、今回は少し形を変えて、ギターが二人。しかも兄弟での出演。

池川兄弟。兄トシ、弟ヒロ。彼らの経歴を聞いてビックリ。ラテン歌手の父を持ち、幼少の頃よりフラメンコギターを習い、数々の賞を受賞し、フラメンコだけではなく、オリジナル曲から他のジャンルまで幅広いレパートリーを持つ。

ライブが始まり、二人のフラメンコギターの音色がシンクロし、気が付くと聴衆者全てが魅了されていた。
バイラオーラの松野麻希が加わり、会場の雰囲気が本場スペイン(?)の様に熱い空気感に変わった気がした。MCでは、兄弟ならではの軽快なテンポで笑わせてくれたり、フラメンコの初歩的な部分を解りやすく説明してくれ()手拍子のリズムまで教えてくれた。

演奏が進み、皆の知っているあのビールのCMでのフレーズ「ボーラーレ…。」が始まった時には、会場は最高潮にたっした。

本当に楽しい時間であった。


二日目は、はしごライブでの初ジャンルでの参加。

ウ゛ォーカルユニット The Notes of Kenbridge 普段ウ゛ォーカルメンバーはミュージカルの舞台で活躍する俳優なのだ。

オープニングでは、ミュージカルでは誰もが知っている、ウェストサイド物語のメドレーを歌う、菅原さおり、麻田キョウヤ、本田育代。三人の歌声が耳に心地よく入ってきた。
そのメンバーをしっかりとピアノでサポートしてくれた、斎藤美香。

やはりこの日もメンバーからは、「ミュージカル」についての楽しい話や、舞台での出来事等を語ってくれた。なかなか知らない世界の話が聞けた会場の人も、かなり興味を持たれた様子だった。

メンバー、一人一人の個性もあり、三人での一体感もあり、終演近くには、会場内手拍子で盛り上がり、アンコールに突入。大喝采の内に終演。

あっという間の二日間。出演者と会場のお客様達と過ごせた、楽しくもあり、貴重な時間を共有出来た事を、恒栄に思いました。

様々なジャンルの音が聞こえてくるMLS。本当に良かったです。



■ツウハープ 鬼頭つぐる(Gr&Vo) 鍵屋鍵助(Hp&Vo) 藤本エイジ(Hp&Vo)

虎やライブファンなら言わずと知れたお三方。最年長の鬼頭リーダーを司令塔に、フロミズワンダーズのリーダー藤本エイジとホワブルのリーダー鍵屋鍵助を操ります!空中分解ありマスターピースありの、ワクワクドキドキスーパーブルースバンドにこうご期待!

■矢野忠と青空ロマンス楽団
矢野忠(Gr&vo) 罪遊子(as) バケツ飯田(バケツベース)

矢野さん率いるジャグトリオ。懐かしい昭和の感じが小気味よい。ゆうこちゃんのお色気サックスはくねくねボヘー&バケツ君はボヨヨンボンボン!野外でミニライブもやるらしい…虎やは両日共に笑いが止まりませんぞい(笑)

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初日はなんと豪華スターの勢揃い!!
鬼頭つぐるは今夜もBeAlrightに男の歌を奏でる。
フロミズワンダーズの藤本エイジは努力のブルースハープ。
ホワイト&ぶるーの鍵屋鍵助は天才ブルースハープ。
そうです虎やの為だけのスペシャルユニット、
鬼頭つぐるとツーハープ!!
鬼頭つぐるのオリジナルに始まって、
エイジと鍵屋がハープで絡む絡む。
エイジのオリジナル、鍵屋のオリジナル、
ハープバトルにギターバトル、
ジールの飛び入りで会場は大興奮!!
地域の皆様御免なさいの一夜でした。

鬼頭つぐるHP:

フロミズワンダーズHP:

鍵屋ブログ:


変わって二日目、矢野忠と青空ロマンス楽団!
ライブまで3時間以上あるのに駅前の丸井で青空営業!!
気合バッチリのロマンスバンドです。
メンバーはカリスマリーダーの矢野忠(Vo,Gt)
サイドメンは罪☆遊子(Vo,As)バケツ飯田(バケツBs)
日曜日は客足も遅く、1sは何やら寂しいステージ…
でもセカンドでバンドが火を噴いた!!
矢野さんがジャンプ、遊子さんがダンス、
バケツベースを見た酔っ払いの親父が乱入!
なんと3ステージもやって満員御礼でした!!

矢野忠Myステージ:



■ブルームダスターKAN(Vo.G.Harp)

井の頭公園で道ゆく人に歌を届けるブルースマン。ミュージックライン千住への参加は甚六屋トリビュート以来二度目。搾り出される歌声にハープの響き、かき鳴らされるギターは深く深く内側になだれ込み心の奥底に響きます。

音に込められた想い、ブルースは時代を超えて普遍的な想いを今につないでいる感じがします。

■三枝彩子(オルティンドー) 向島ゆり子(バイオリン)

offnoteの神谷一義さんプロデュース。モンゴルの歌唱法、オルティンドーを唄う稀有な歌い手、三枝彩子。
初めて聴いた時、脳を声と一緒に電気が貫いた感じは忘れられません。

今回は旅するバイオリン弾き向島ゆり子さんを迎えてのモンゴルな1日。空気が振動し音が伝わると言う事を体感できる歌唱法です。その倍音成分豊かな歌声は遠い昔、我々が大陸を散歩しながら生活する場所を探していた時の記憶にアクセスするきっかけになるかもしれません。

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一日目、ブルームダスターKAN

真鍮のギターをかき鳴らし、野太い声でうたう。奥のおくまで染み入る歌声。きれいとか、巧いとかそんなものではなく、恐ろしく反復された行為の中と生き方に裏付けられる説得力。

 その日、KANさんは体調が万全ではない感じでした。だけれども、いいときもあれば悪いときもある。ただ一瞬、一瞬は届いているはず、人の生きた時間とうたが。

二日目、三枝彩子 向島ゆり子 

なぜに大陸に惹かれるのでしょう?大陸のビートに魅了された二人の放つ強力なバイブレーション。もはや人間の声じゃないと思うようなオルティンドー、その長唄に付かず離れず寄り添いながら音を紡ぐバイオリンの音色にいまだ行ったことのないモンゴルの草原を感じました。お二人の演奏に深い母性を感じ、その音の内側に入ったときの安堵感、間違いなく癖になってしまいました。



■川上さとみ(pf) 池田 潔(b) 田鹿雅裕(ds)

川上さとみの作る楽曲は、その斬新さよりもメロディーとハーモニーの美しさを目指しているように思う。恐らくピアニストとしてその成長の過程において、或る意味ビバップの洗礼を受けたであろうが、それを否定するかの如くシェイプされ、それと対峙している。また彼女の演奏は、クラシックの徹底的な訓練を土台に、様々な条件下で多くの場面を乗り越えて来たかと思われる程の人生観やゆとりさえ感じさせられる。基本的にはセンシティブでロマンチックだが、激しいまでにエモーショナルで攻撃的でもある。彼女をサポートする強靱かつ繊細なベーシストの池田 潔、表現力豊かにドライブするベテラン田鹿雅裕のドラムも圧巻であろう。

■近藤和彦(as) 今泉正明(pf) 上村 信(b) 大坂昌彦(ds)

ベテラン近藤和彦の遅すぎた初リーダーアルバムが鬼才ピアニスト小曽根 真プロデュースによって昨年リリースされた。ヴォーカリストの伊藤君子や守屋純子オーケストラ、熱帯ジャズ楽団、野口久和オーケストラ等などあまりにも多方面に渡る彼の活躍に、誰もが驚かされ魅了される。彼はその個性豊かな即興性とハイクオリティーなテクニック、そして最も大切なアルト本来の音色の良さにおいて抜きんでている。常に謙虚で優しいキャラクターで、しかもメンバーだけでなくオーディエンス全ての心を包み込むような豊かな包容力の持ち主である。実に希有なミュージシャンの一人であろう。まだご存じない方がいらっしゃれば、是非この機会に体感していただきたいと思う。バックを努めるピアノの今泉正明、ベースの上村 信、ドラムスの大坂昌彦も、それぞれがリーダーを取るこれ以上ないという程の強力なリズムセクションであることは言うまでもないだろう。どうかご期待頂きい。

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6月12日(土)